
(2) 第2分科会「中学生期の心身の発育発達段階を捉えたよりよい指導をめざして」 中学生期の運動部活動の指導が、生涯体育・生涯スポーツの、始まりとなることを、忘れてはならない。中学生期の指導者の指導方法によって、子供のスポーツに対する考え方が決められるのである。過度の練習や勝敗の行方にとらわれた指導をすれば、子供自身の心身を蝕み、子供たちの中に、競争社会を生み出す元になる。生徒にとって自発的・自主的なスポーツ活動を育成するためにも、生涯体育・生涯スポーツに目を向けた、発育発達段階に応じた指導の方法について論議を深めたい。 (3) 第3分科会「これからのよりよい運動部活動と競技会のあり方をめざして」 運動部活動は、スポーツをしたいという生徒の自発的な欲求を満たす場であり、学校教育活動の一環として心身ともにたくましい生徒を育成するとともに個性を伸長し、望ましい人間関係をそだてるうえで大きな役割を果たしている。 現在運動部活動はさまざまな課題を内包しているが、多くの生徒が運動部活動に大きな期待を寄せている現実をふまえ、その課題を解決し意義のある活動にする努力が大切である。発表県の研究報告をもとに、学校週5日制における運動部活動の活動状況をふまえ、問題点を明確にし、今後のよりよいあり方を見いだすとともに、各都道府県の競技会における諸問題や実情を出していただき、本分科会での研究討議を通して、テーマのよりよい方向を模索・検討したい。 (4) 第4分科会「学校外指導者の活用について」 学校教育下にある部活動が、今後どの方向へ進んでいこうとしているのか、少子化による生徒数、教員の高年齢化、このことによる部活動の不成立や休廃部が増えている。また学校週5日制の実施に伴うゆとりの観点から、様々な変化への対応が問われ、部活動の見直しも、学校のスリム化をにらんだ教育改革の論点の柱となっている。今はその過渡期と考えられるが、競技力の向上をねらう競技スポーツ派・生涯スポーツを観点とした楽しみスポーツ派への対応など、生徒個々の健全な育成を図った部活動を構築しなければならない。これらを背景に学校外指導者の導入が進められている。運動部活動指導者派遣事業もそのひとつで、国・都道府県の補助を受け、地域との連携を含んで指導者の活用が行われている。派遣を受けた学校は、期待通りの指導者であったのか、指導者への補償は適切であったのか、両者にとって効果的な活用方法はどうあるべきか、など成果や課題を出しながら、指導者派遣に関わる良策を討議し、それに代わる施策や方法などへ発展させ、これからの部活動のあり方を踏まえて論議を深めたい。
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